木彫教室[第8回]-マレット,Rasp,Files,Rifflers-

マレット

 マレットは大概の場合、丸い形をしています。

Carver’s Mallet

 このマレットは樫木を旋盤加工されたもので、ヘッドは 破損しにく高密度プリウレタンの仕様です。直径は3-1/2″です。 プリウレタンと木の接触面が少ないので、 長期間の打撃でも破損することなく、 スムーズで、理想の力の伝搬が可能です。 破損したり、クラックが入らない保証があります。 全長10-1/2、” ヘッドの重さは20oz. 米国製です。

 持ち手のハンドルグリップの向きを変えることなく、どの方向からでもツールを叩くことができるので、普通のマレットの頭は丸い形をしています。

 マレットのハンドルにビーチ(Beechブナ)が使われることがあります。このタイプはサイドグレイン(側木目)に、ツールのハンドルが当たることがあるため、比較的早く損傷してしまうことがあります。

 そこで、そのようなマレットを選択する場合は、比較的木目の詰まった、リグナム・バイタ(lignum vitae/ハマビシ科の常緑高木。中米産)製ものを選択するのがベターな選択です。この材料製野間レットは、使えば小さく作ることができ、かつ重くすることができます。

 重さは1ポンドから2.5ポンドくらいのバリエーションがあります。

 マレットは必要以上に重すぎる物を選ばないことがコツです。重いものを使うと疲れてしまいます。また、無理に力を加えて叩くのではなく、マレットの重みを利用する程度で十分です。

 大きなマレットは大きな彫像制作時に、大きなガウジで多量の木片を取り除かなければならない時に使用します。

 逆に小さいな彫刻の場合は、真鍮製のマレットの方が向いています。

Carpenter’s Beech Mallet

 これは蒸し加工が施された、ヨーロッパブナから作られた古典的なマレットで、ラッカーを塗った上に、磨かれています。

 スチーム加工さえたヨーロピアンビーチ(ヨーロッパブナ)で作られたクラシックマレットです。 ラッカーで仕上げられ、研磨されています。 打撃面は直角に目標に当たるよう、わずかに傾斜がかけられています。 作業対象をよく見ることができる様、最適のサイズに設計されています。 長期の使用に耐えうるよう、エッジは面取りしてあります。 軽い仕事に向いています。 3-1/4″(10oz)のマレットは子供にも最適です(というか「子供用!」だと説明されています。子供も彫刻するんですね。)。 4-1/2″はスタンダードサイズです。(16 oz) 6″は大規模な仕事に向いています(24 oz)。

Veritas Journeyman’s Brass Mallet

 このマレットは、伝統的なグリップによる保持方法で使用することもできますが、手の中にしまい込むように持って、力を注意深くコントロールして使うこともできます。

 彫刻師や彫刻家にも、または正確なほぞ継ぎ作業をする人たちにも愛されています。
 このタイプのマレットがユニークなのは、真鍮のヘッドとハンドルが滑らかな繋がりで連結されていることです。両者はほぼ同じ直径です。
ヘッド部の重さとハンドル部の重さのバランスで、マレットをコントロールするので、より手の感覚に近い扱いができます。
 直径1-5/8"のトップ、あるいはサイドを使います。
 ハンドルの最終切削はハンドルにヘッドをマウントしてから行われます。
これにより、真鍮のヘッドからサクラのハンドルまで、パーフェクトにスムーズな仕上がりが実現されています。
 1-1/4 lb、全長6"です。優美さと実用を兼ね備えています。
 カナダ製
Veritas Cabinetmaker’s Mallet

 ゲンノウ(小槌)の様に見えますが、木製のマレットです。 チゼルや大きな彫刻刀を取り回す時木製マレットは必要になります。 大きなものですが、木製の打撃面はスチール製のツールに比べ、 遥かに優しく傷付け難いものです。

 carpenter’s mallet(ゲンノウ)の代用として使用する事ができます。 木製とスチール製マレットの特徴を両方兼ね備えています。 鋳造されたヘッドは、小さなサイズのメタルハンマーと同等の重さがあります。 直径1-1/2″の木の挿入部はツールの柄が打撃によりマッシュルーム状に捲れるのを防ぎます。

 キャビネット製作者はマレットを主に手首のアクションだけで使いますので、 平な面はハンドルの先端が振り下ろす角度で丁度90°の角度になる様設計されています。 定型の作業姿勢を保つことができれば、振り下ろしミスを防ぐことができます。 精密彫刻などのように、より精度の高い加工を必要とする仕事の場合、ハンドルを短くすることもできます。 2つの打撃面がありますので、ひとつをスムーズできれいな一般的な仕事用にし、ボルトやピン打ちなど、金づちの代用としては別の面を割り当てることもできます。 18 oz のヘッドは11″の樫木ハンドルをつけるのが、最も適した長さです。 カナダ製

Journeyman’s Brass Mallet

 これは力よりも正確さが必要な仕事向きです。 ハンドルを持つこともできますが、真鍮のヘッドを手のひらで持ってコントロールすることもできます。 ヘッドはハンドルに継ぎ目のない加工で接続されています。 わずかに傾斜したヘッドトップはこの接続により、サイドを使って打撃するときと同じような感覚と力を提供します。 小さなマレットは0.6 lb, 直径1-7/32″ です。 精巧な細部の造形にデリケートなタッチを提供します。 大きなマレットは1 lb, 直径1-5/8″です。 彫像彫刻に向いています。 これらは、さわり心地のよいサクラハンドルで、全長で6″以下です。 カナダ製

 今までの説明でわかったとおり、マレットとは彫刻刀をたたくハンマーに似た道具です。大きな彫刻刀では、切削する面積が増えるので、力が必要になあります。そんな時、マレットでツールを叩いて彫刻を進めます。

マレットによる作業
 上の絵は、レリーフカービング(浮き彫)のグランドワーク(背景の掘り下げ工程)をマレットを使い行っているところです。
 基本的には、左手でツールの鋼の部分をしっかりと持ち、ハンドル部を叩きます。
 左手の指を叩かない様、叩く位置との距離を取ってください。
 左手のひらは、写真の様にツールを上から被せる様に持つのが正解です。
 左手は前に進む方向に力を加えるのでは無く、逆にツールの進みのブレーキとコントロールに集中してください。
 ツールを進ませるアクセルの役目はマレットに任せるのです。
 初期のグランドワークは、取り除く木の量が多いので、マレットを使い素早く作業をすすめると、効率が良いです。

 よく出来たマレットの場合、ハンドルがヘッドを貫通していて、上部で楔(クサビ)が入っています。

ヘッドに入っていくところの、カーブしたハンドル形状にも注目してください。四角い形より、ずっと強いものです。

Rasp、Files、Rifflers

 RaspとFilesはどちらも日本語では「やすり」です。これらは主に、塑像の彫刻に用いられ、マレットとガウジで荒削りの作業が終わったあとに、パーツを丸くするために用いられます。

 Rasp(荒やすり(File)石目やすり、おろし)はFileより目が粗いものを指し、Filesより制作の初期段階で使用されます。

Auriou Cabinet Rasps
Iwasaki Set of 2 Fine Cut 6 [File]

 現代の同じ目的で使われる道具はShaperというものです。2つのグレード(おそらく目の荒さ)で手に入れることができるとされています。

Shaper

 さて、Shaperとは、どういう道具でしょうか?

 ブログを書くにあたりShaperを調べましたが、おそらくみなさんは同じShaperでも、大型の電動木工機械しか検索できなかったと思います。手道具のShaperを売っている店を見つけることはできませんし、製造しているメーカーも同様に見つけることは困難でしょう。ebayで中古すら見つけることができないのです。

 上の写真は古い本からやっとShaperの写真を見つけたものです。

 shaperは目詰まりがしないという特徴があり、切りくずは詰まりにくいと説明されています。

 Rifflersは形のついたFilesのことで、窪んだパーツにツールを届かせるために必要です。
 Rifflersには、さまざまなサイズと形があります。

Auriou Rifflers – 8 inch

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