木彫教室[第54回]-作画のトレーニング(ジェッソ)-

 ジェッソ(Gesso)とは何か?

 前回の説明で、ジェッソ(Gesso)について、簡単に触れました。
 しかし、ジェッソとは一体何であろうと思った人もいると思います。
 今日はジェッソの説明です。

 ジェッソ(Gesso)はキャンバスに絵を描けるようにするときに必要な、重要な物質のひとつです。

 すぐに使えるジェッソはどこの美術サプライショップでも購入することができます。ジェッソは白色のアクリル絵の具と非常に良く似ています。ただ、薄いだけです。

 ジェッソは乾くと表面が硬くなります。

 ジェッソは絵の具で描く前の処理として使われます。

 表面は少しテクスチャがかかった感じで、アクリル絵の具を受け入れる準備になります。ジェッソが無い場合、キャンバスの波により、絵の具はビショビショになります。

 ジェッソは名詞ですが、アーティストの多くは動詞のように使います。たとえば、「絵の具で描く前にジェッソしなくてはならない」というような。

 ジェッソの良いところは、ほとんどどのような表面にも使うことができ、その上にアクリル絵の具を使ってペイントすることができるということです。

 たとえば、ビニールのレコード上にも、ゴム製のダックルや、タバコの箱など、ありとあらゆるものの上に、1~複数層のジェッソの層を作ることができます。

 ジェッソは伝統的に白色でしたが、今日では黒、透明、着色されたジェッソなども手に入れることができます。また、どのような色も混ぜることができます。
このようにして、自分の好きな色を調合することも簡単です。

 ジェッソには2つのグレードがあります。

 ひとつは、アーティストグレードで、もうひとつは学生グレードです。
プロ用と、アマチュア用とでもいいますでしょうか?

 両者の違いは、顔料(pigment)とフィラー(filler)の比率です。

 アーティストグレードでは学生グレードより、顔料の比率が高くなっています。学生グレードはフィラーの比率が高いので、アーティストグレードより安くなっています。

 アーティストグレードは顔料の比率が高いので、学生グレードより不透明で、厚く塗ることができます。

 これらの違いはすべて値段にも、質にも反映されます。

 学生グレードは普通の場合、白色ですが、すでに述べたとおりアクリル絵の具を混ぜて色を付けることができますので、着色することもできます。

 このように、ジェッソはキャンバスに絵を描くときに使われてきたわけですが、ジェッソはどういうときに使うべきなのでしょうか?

 たとえば、キャンバスを買った場合、最近のキャンバスは購入した時点ですでにプライマリが塗ってあります。

 これは何を意味するかというと、すぐにその上にアクリル絵の具で絵を描くことができるということを意味します。

 しかし、絵を描こうとしたとき、絵の具のノリが悪く、吸水性に問題があると感じるときがあると思います。そういうときにジェッソを1~複数層重ね塗りします。

 どのような時に絵の具のノリが悪いと判断するかですが、絵の具がまだら模様になってしまったり、キャンバスの糸の折構造の中にしみこんで行ってしまうようなときは、ジェッソを塗ると良いといわれています。

 どちらにしろ、これは完全に個人の判断です。どのように自分の作品を見せたいかに完全に依存します。

 完全に正しい道はありません。

 ジェッソを塗らないで、直接絵の具で絵を描くことで、豊かな表現を実現している、古典的な仕事も数多くあります。

 どのようにジェッソを塗るか?

 これは簡単です。大きめの平なブラシで均一に塗ること。

 ジェッソは水で希釈すると塗りやすくなります。できるだけ、一定の速度で塗ります。刷毛の縞模様ができてしまったら、別のはけを使って縞模様を消します。

 ジェッソは何層塗るべきなのか?

 これは、個人の好みによります。1層の人もいれば、2層の人もいるし、3層の人もいます。違いはキャンバスがどのように見えるかと、絵の具のノリです。
一般的に言って2層以上というのが、目安にはなるでしょう。

 すでに説明したとおり、ジェッソに絵の具を混ぜても良いですし、テクスチャを表現するために、テクスチャ・ジェルを混ぜても良いです。

 [ジェッソのいろいろ]

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