木彫教室[第44回]-ツールのハンドリング3-

ツールのハンドリング3

 一般的に言って、木目に倣って切削するより木目を横切って切削する方が簡単です。

 そしてその結果としてその切り口は、ツールが本当にシャープな場合でも、荒れたものとなります。

 切削が簡単かどうかはさておき、この場合の切削(つまり、木目を横切る場合)は、よりツールをコントロールする必要があります。

 なぜならば、木目に倣って切削するときのような、木目がガイドの役割をすることがないからです。

難しい木目

 木彫の場合、作業を進めるに当たり、考えなければならないことに木目の問題があります。

 多くの場合は、ツールが進もうとする方向について考えるだけで、十分であることは明白ですが、半円形のツールを使う場合、2つの方向の木目について注意を払う必要があります。

 すなわち、上下方向と両サイドについてです。

 理由はこうです。

 半円形のガウジツールの場合、その形から底部のカットの形とサイド部のカットの形は同じように切削されます。このとき生じる問題を以下に示します。
(下図)

この図は柾目の板にガウジで溝を彫っている図です。

 板の厚さ方向には順目の木目があり、表面は柾目なので真っ直ぐガウジを動かすことができます。おなじような板で次のような板があるとします。
(下図)

 この場合、板厚方向には順目になりますが、表面の部分でガウジをまっすぐ動かしているにも関わらず、片方のサイドが順目、片方のサイドが逆目になります。

 逆目になった部分は切削面は汚くなります。

 さらに、複雑なケースが以下の図です

 この場合は、サイドが逆目になり、切削面が汚くなる箇所が切削溝の全域ではなく、部分的になります。

 形状が半円形のガウジで切削を行う場合、このような傾向があることを頭に入れて作業を行う必要があるわけです。

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