木彫教室[第36回]-ツールを砥ぐ(5)-チゼルとスキュー-

チゼルとスキュー

 チゼルを砥ぐとき、チゼルの角を取り除くことをします。
(下図)

 この加工をすると、狭い角に刃先を届かせるときに特に便利になります。

 これはどういうことかというと、たとえば、鋭角になっている下図のような部位を加工する場合、チゼルの厚みがありますので本来ならば点線のようなスペースが必要なところ、スペースが取れないのでそのまま上部からチゼルを押して加工することができないのです。

 強引に力任せにツールを割り込ませて押してしまうと、鋭角部を広げることになり、最悪の場合、角を引き裂いてしまうことになります。

 チゼルの先端部の角を薄くとるだけで、このような問題を回避することができるのです。

 ただし、チゼルの両側に対して同様の加工する必要はありません。
両側を加工してしまうと、刃先の強度の面で問題が生じるからです。

 この加工をする目的をよく理解しましょう。

 今まで述べたとおり、この加工の目的はチゼルの刃先の肉厚を薄くすることで、狭い角までチゼルを届かせることが目的です。

 したがって、角を取り除くとき、大きく取り除いたことにより、刃先にダメージを与えないように注意してください。

 刃先にまで到達するくらい大きく角を取る加工をする必要はありません。

 刃先の一歩手前で止めてください。

 やりすぎは、何事につけても、良くないことです。

 スキューチゼル(先端が傾斜しているタイプのチゼル)の砥ぎ方は四角いチゼルの砥ぎ方と似ています。
(以下図)

 違いは角度がついていることだけです。

 チゼルと同じように刃先の先端の角を取り除くクラフトマンもいます。

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