木彫教室[第18回]-レタリング(一般的な考慮事項)-

一般的な事項

 レタリングをしようとするとき、あなたは”レタリング”で最上のものを表現しようとしていることを、思い起すということは重要です。

 クラフトマンの中には、文字のデザインとスペーシング(空間を作ること)のセットを誰か他の人に任せてしまう傾向があることは事実です。

 このような人は、自分はそれを受け取り、彫刻することだけをしようとします。

 これはひとつの方法ですが、最上の方法ではありません。

 最上の方法とは、どのようなスタイルやサイズやマテリアル、要素、レタリングとともに表現されるシンボル、を選ぼうとも、一人のクラフトマンによって手がけられたものであるべきです。

 この章で扱う、レタリングの話題の多くはテクニックに関するものですが、ここで強調しておきたいことは、きれいにカットされた文字は、それ自身では十分ではないということです。

 それらは、ひとつひとつの文字単独でも、意味を成す文言単位でも、形の上で美しくなければなりません。

 そして、文字の配置の面でも、文字と文字の間のスペーシングの面でも、その美しさは保たれていなければなりません。

 木に刻まれた文字の一般的なレイアウトは、人々がよく見るタイプの文字配置と一線を画す必要があります。

 ここでいう避けるべき文字配置とは、何か機械的なデバイスによって描かれたという印象を人々に持たれるような、文字配置のことを指します。

 すなわち、コンピュータで印刷したレイアウトをそのまま用いることは、避けるべき方法になります。

 それぞれの仕事は、他の仕事と比べても同じではなく、ユニークな仕事の結果である必要があります。

 作品が、置かれる場所の回りの構造との関係性、あるいはそれが完成した時に受けるであろう光の具合、文字が飛び出している加工か、文字がへこんでいる加工か、それが扱われる方法からくる、色とギルティング(金箔を貼ること)の必要性の有無など。

 これらの視点も考慮に入れなくてはなりません。

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